究極の「全部入り」DAP。FiiO M11 Pro
こんにちは。しぱです。
購入予定ということもあり、今回はFiiO製のDAP(デジタルオーディオプレーヤー)であるM11 Proをご紹介します。
FiiO M11 Proの概要
M11 Proは、2019年12月にFiiOから発売された、いわゆる中華DAPです。
価格は約82000円前後。ハイエンド帯に属します。
AKM AK4497EQ
DAPの心臓部とも呼ぶべきDA変換チップには、AKMが誇るVERITA AK4497EQをデュアルで搭載。M11のAK4493EQと比べてグレードアップしています。
S/N比は何と128db(ステレオモード)に達し、THD+Nも-116dbを誇ります。このチップ1枚で5000円を超えるんですよね。恐ろしい(笑)。
内蔵デジタルフィルタを6種類から選べるようです。
32bit/384khzまでのPCM、DSD256までのネイティブ再生
この他の対応フォーマットとして、APE / WAV / FLAC / AIF / DSD / M4A / WMA / OGG / AAC / ALAC / MP3のほか、CUEシートもサポートします。
最新ハイレゾフォーマット、「MQA」のフルデコード機能
マスタークオリティのMQA音源は、音質に関して音楽制作者が品質保証を与えたもので、かつストリーミングやダウンロード行うに足る十分小さいファイルサイズに収めたものとして今注目を集めています。
この流れにFiiOはいち早く乗り、M11 Proに「MQA」のファイルやストリーミングの再生を可能にするMQAフルデコード機能を実装しています。
再生はFiiO Musicアプリでのみ対応です。
44.1khz系統、48khz系統の水晶発振器
M11 Proはリバーエレテック製の水晶発振器を44.1kHz系・48kHz系でそれぞれ独立して合計2基搭載しています。
水晶発振器はクロックのジッターを減らすのに使用されます。
このデュアル方式の水晶発振器とFiiOが自社開発しているFPGAプログラムとを協調動作させることで、オーディオ信号処理時の歪みを減少させ、オーディオ信号の純度を保っています。
THXの特許技術AAA-78回路を使用したアンプ
THXの特許技術であるこのアンプ回路は、オーディオ信号の歪みを極限まで減らす上に出力が高い大変高品質なものです。
M11 Proはその力を最大限活かすために、アンプ回路部には0.5%精度の超高精度抵抗を使用し、4系統独立電源と金メッキ6層基板を採用しています。
これにより正確かつ自然な音質を提供しているとのことです。
ADCボリュームコントロールシステム
フルバランス回路にも弱点があります。それは左右での音量不均等問題が発生しやすい点です。
FiiOはこれを解決するため、音量カーブをAD変換によって再構成することで、従来のアナログポテンショメータによる音量調節で発生する左右の音量の不均等(ギャングエラー)を効果的に排除するシステムを搭載しました。
さらにM11 Proでは、M11で採用されていたデジタルボリュームコントロールではなくADCボリュームコントロールを採用しています。
3.5mmシングルエンド出力端子と2.5mm/4.4mmバランス出力端子
これがFiiO製DAPの最大の特徴と呼べるかもしれません。
出力端子の明確な基準はまだ統一されておらず、リケーブルや変換でお悩みの方も多いと思います。
そこでFiiOは、端子を全て搭載するという行動に出ました。便利性が上がる一方でコストが上がるため、メーカーは嫌がるものです。
しかしこれにより私たちは端子を気にすることなく音楽を楽しめます。
また、これらの端子はラインアウト端子、同軸デジタル出力端子としても動作可能です。同軸デジタル出力で外部のD/Aコンバーターに接続することも可能です。
SoCにSamsung「Exynos 7872」
DAPは音楽再生用途が主のため、低スペックなSoCが搭載される傾向が多いです。
しかしFiiOは快適なユーザーエクスペリエンスを実現するため、Samsung「Exynos 7872」を採用しました。
このSoCはSnapdragon 625およびKirin 659にも匹敵するスペックを持ち、DAPとして最高峰の快適動作を実現しています。
64GB内蔵ストレージ&2TBまで対応のMicro SDカードスロット
3GBの大容量RAMと64GBの内蔵ストレージにより、M11 Proはエラーやストレスの無いマルチタスキングを実現しています。
また、最大2TBのマイクロSDカードを挿入して非常に多くのストレージを確保できるため、スペースを気にせずに数千曲ものロスレスの曲を持ち運ぶことが可能です。
5.15インチの18:9 型HD液晶
M11 Proは、フロントパネル全面に1440×720、1670万色対応の5.15インチ液晶を搭載しています。
フロントパネルの画面占有率は86.0%にもおよび、312PPIの高解像度を実現するタッチスクリーンによって、没入感の高いユーザー・エクスペリエンスとジェスチャー操作に最適化された広い画面を提供します。
4370mAhの大容量バッテリー
M11 Proには、急速充電技術であるQualcomm社のQuick Charge 2.0とMediaTek社のPump Expressの両方を実装することにより、フル充電にわずか2.5時間しか要しません。
また、4370 mAhの大容量バッテリーを搭載しており、M11 Proは最大9.5時間の連続再生、最長55日間のディープスリープスタンバイが可能です。
LDACにも対応したBluetooth機能
M11 ProではSBC / apdX / aptX HD / LDAC / LHDCのBluetoothフォーマットを送信したり、特定のフォーマットの受信が可能です。
LDACやaptX HDを使用することでハイレゾグレードでの無線通信が可能です。
送信機能利用時の対応コーデック:SBC/apt X/apt X HD/LDAC/HWA(LHDC)
受信機能利用時の対応コーデック:SBC/LDAC
2.4GHz/5GHz帯のデュアルバンドWi-Fi接続
M11 Proは2.4GHz/5GHz帯のデュアルバンド接続に対応し、従来製品と比べて、より強い信号強度を実現するだけでなく、より速く、より安定した接続を可能としています。
Bluetoothは2.4Ghz帯を使用するため、wifiは5Ghz帯を使用することをおすすめします。
「FiiO Music」を搭載するカスタマイズドAndroid7.0
M11 Proは、カスタマイズが施されたAndroid 7.0を搭載しています。
M11 Proでは、ロスレスオーディオ再生のためにOS標準搭載のサンプリングレートコンバーター(SRC)を回避するよう最適化したオーディオソフトウェアアーキテクチャーを採用しています。
FiiOのカスタムバージョンAndroid特有の機能として、AndroidとPure Musicモードの切換えが可能です。Pure Musicモードでは、純粋に音楽リスニングに集中するために内蔵のFiiO Musicアプリだけが動作します。
また、ファームウェアアップデートによりGoogle Playに対応しました。
AirPlayやDLNAを使用した再生機能
M11 Proは、Apple製品向けの機能として、AirPlayに対応しています。これにより素早く簡単に楽曲再生をすることが可能になります。
加えて、DLNAを介して外部ストレージ等に保存されている音楽の再生にも対応します(現時点ではWindows標準搭載のDLNAサーバー機能にのみ対応しています)。
また、Webブラウザーまたは他のモバイルデバイスを介してWi-Fi経由で曲をM11 Proに転送するWi-Fiトランスファー機能にも対応しています。
様々な機能に対応したUSB Type-C端子
M11 Proには、USB Type-Cコネクタが搭載されています。
対応機能には、充電(USB PD 2.0に対応)、USBデータ通信、USBオーディオ出力、およびUSB DACが含まれます。
M11 Proは、MacとWindowsの両方でアシンクロナス動作のUSB DACとして使用できます。
USB DACは32bit/384khz、DSD256まで対応しています。
Macでは、ドライバのインストールが不要でM11 Proを接続するだけで使用することができます。
Windowsでは、FiiOが提供するドライバーのインストールが必要です。
USBオーディオ出力(~32bit/384kHz、~DSD256対応)
M11 ProはUSB C経由でのPCMとDSDのデジタル出力機能を搭載しています。
また、DoP出力のほかPCM変換出力もサポートしています。これにより、M11 Proをデジタルトランスポートとして様々な外部USB DACと接続することが可能です。
リアルタイムDSD変換
M11 Proには「DSD変換モード」機能が搭載されています。
全てのオーディオ信号を、D/A変換プロセス時にDSD2.8Mhzに変換してからアナログ信号に変換する機能です。
「DSD変換モード」は、サードパーティ製のアプリで再生した楽曲にも適用されます。
デザイン
カクカクしていて良いですね。こういうの好きです(笑)。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?まさに「全部入り」DAPと呼ぶにふさわしい存在です。
DAP選びの一助になれば幸いです。
画像出典元:https://www.fiio.jp/products/m11pro/
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M11 Proの仕様
製品名 M11Pro
オペレーションシステム カスタマイズ済Android OS
CPUモデル名 Exynos 7872
DAC AK4497EQ*2
コア・コンポーネント SoC: Samsung Exynos 7872,DAC:AK4497EQ×2,FPGA:A3P030,LPF:OPA1642*3,LMH6644*2,Volume IC : NJW1195
Bluetooth chip:SAMSUNG S5N5C10B01-6330
接続方式
WiFi 2.4/5G,WiFi transmission supported
USB TYPE C USB2.0
Bluetooth V4.2
BTオーディオコーデック LDAC/aptX/aptX HD/HWA(LHDC)/SBC
ディスプレイ
サイズ 5.15インチ
ディスプレイ方式 IPS
対応表示色 約1600万色
画素密度 1440×720
入力方法 タッチスクリーン
タッチスクリーン 10点タッチ対応
キーボード バーチャル QWERTY キーボード
ストレージ
ROMユーザー使用可能領域 52GB
ストレージ拡張方式 Micro SDカード
最大ストレージ容量 2TB (スロット数1)
I/O
ボタン サイドボタン + サイドボリュームホイール + タッチスクリーン
ヘッドホン出力端子 3.5mm ヘッドホン出力端子+2.5mmバランス出力端子+4.4mmバランス出力端子
ラインアウト出力端子 3.5mm ヘッドホン出力端子 (PO/LO共有)
デジタル出力端子 3.5mm同軸デジタル出力(PO共有)
USB接続端子 Two-way TYPE C USB2.0(Charging/Data transmisson/USB DAC/USB Audio)
一般
本体色 Black
外径寸法 70.5mm*130mm*16.5mm
重量 about 232g
電源仕様
内蔵バッテリー 4370mAh リチウムポリマー電池
USB充電 QC2.0/3.0 quick charger,PD2.0 charger,DC 12V/1.5A、9V/2A、5V/2A recommended
充電時間 <2.5時間(DC 12V/1.5A)
<3時間(DC5V/2A)
充電中の表示 Large charging icon shows on display when it’s off, small charging icon shows on upper right of display when it’s on
バッテリー残量表示 対応 ( % 表示)
ディープスリープ 55日間
オーディオ仕様
ボリューム調整 120 ステップ アナログボリューム
推奨インピーダンス 16~150Ω (3.5mm headphone output)
16~300Ω (2.5mm+4.4mm balanced output)
イコライザー 10バンド EQ (±6dB), 9プリセット+カスタム
左右バランス調整機能 ±5 dB
Gain調整機能 L/H
USB DAC機能 Asynchronous 384kHz/32bit
USB Audio機能 DSD64/128/256,DoP/D2P
連続再生時間
3.5mm ヘッドホン出力時 >9.5時間
2.5mm/4.4mmバランス出力時 >8.5時間
Bluetooth出力時 >55時間(LDAC)
その他
ファームウェアアップデート 内蔵ストレージまたはマイクロSDカード内のZIPファイルによるアップデート(GPLv2ライセンス)
時計表示 対応
サードパーティー製アプリ 外部オープンサービス経由
Line出力仕様
SN比 ≥119dB (A-weighted)
全高調波歪+ノイズ <0.0006%(1kHz/10kΩ)
周波数特性 5Hz~86kHz(-3dB)
ノイズ <2μV
チャンネルセパレーション >108dB
ラインレベル 1.95V
ヘッドホン出力仕様 (3.5mm シングルエンド出力端子)
16Ω時 ≥ 294mW(16Ω / THD+N<1%)
32Ω時 ≥ 200mW(32Ω /THD+N<1%)
300Ω時 ≥ 22mW(300Ω / THD+N<1%)
出力インピーダンス <1.1Ω
周波数特性 5Hz~86kHz(-3dB)
全高調波歪+ノイズ <0.00084%(1kHz/32Ω)
SN比 ≥118dB (A-weighted)
チャンネルセパレーション >72dB(1kHz/32Ω)
>113dB(No load)
ノイズ <3μV
ヘッドホン出力仕様 (2.5mm/4.4mm バランス出力端子)
16Ω時 ≥460mW(16Ω / THD+N<1%)
32Ω時 ≥550mW(32Ω /THD+N<1%)
300Ω時 ≥88.5mW(300Ω /THD+N<1%)
出力インピーダンス <2.4Ω
周波数特性 5Hz~86kHz(-3dB)
全高調波歪+ノイズ <0.00108%(1kHz/32Ω)
SN比 ≥119dB (A-weighted)
チャンネルセパレーション >108dB(1kHz/32Ω)
>115dB(No load)
ノイズ <4μV
対応ファイルフォーマット
ロスレス形式 DSD:DSD64,128,256(“.iso”,“.dsf”,“.dff”),dst
APE – FAST:384kHz/24bit(MAX)
Apple Lossless:192kHz/24bit(MAX)
AIFF:384kHz/32bit(MAX)
FLAC:384kHz/32bit(MAX)
WAV:384kHz/32bit(MAX)
WMA LOSSLESS:96kHz/24bit(MAX)
ロッシー形式 AAC、MP3、WMA、OGG…